大森学園高等学校|デジタルパンフレット
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3441パラオ20※日本では東北被災地に102台寄贈壊れたおもちゃを修理する『おもちゃの病院』は、平成9年より活動を開始。月に一度“開院”し、近隣の子供たちから壊れたおもちゃを預かって“治療”します。子供たちに、おもちゃの仕組みに興味を持ってほしい、モノを大切にする気持ちを伝えたいと考え、できるだけ子供の目の前でふたを開けて修理するように心がけています。どうしても修理に時間がかかるおもちゃは、“入院”してもらい、学校で預かって放課後の活動で修理を行います。1年間で修理するおもちゃは、毎年100個を超えます。 開院日のお知らせ、当日の受付・修理、待ち時間の子供の相手、返却時の修理説明をすべて生徒が行います。技術向上のために3Dプリンターの講習を受け、必要な技術に磨きをかけています。 壊れたおもちゃの修理だけでなく、地域のイベントでは子どもたちに万華鏡やペンライトなどのつくり方を教える工作教室も行っています。 活動を続ける中で、自分たちの技術が一般の方々から高度な技術であると評価され、自信を持って行動できるようになった生徒もいます。これらの活動が認められて、平成29年には、文部科学省後援のSYDボランティア奨励賞に大森学園が選ばれ、優秀賞を受賞しました。平成9年から始まった『車いすメンテナンスグループ』は、2つの活動をしています。一つは老人ホームでの車いすのメンテナンス。月に1度訪問して、入居者の方が普段使っている車いすをチェックし、修理もしています。はじめのうちは目の前の車いすのことで頭の中がいっぱいの生徒が、利用者と接しながら活動するうちに、利用者側の目線でメンテナンスするように考え方が変わってきます。 二つ目は『空飛ぶ車いす』と呼ばれる活動です。日本では、年間に何万台もの車いすが廃棄されています。そのような車いすを集めて修理・再生。再生した車いすは、旅行者の手荷物として無料で空輸され、車いすが不足している東南アジアなどの地域の人たちに届けられます。累計で989台※の車いすを贈ることができました。東日本大震災では『車いすメンテナンスグループ』と一般生徒で、車いすを修理し、被災者の元に届けました。その際、被災地の老人施設を訪問し、車いすの修理も行いました。また、『おもちゃの病院』メンバーが中心になり、発電ラジオ70台を修理し、激励の手紙を添えて被災地に贈りました。 こうしたボランティア活動を通して、生徒たちは多くのことを学び、「自分たちができることをやる」という経験が自信につながったようです。「生徒のための生徒会」ということを主眼に置き活動しています。役員一人ひとりが大森学園をより良い学校にするために課題を提示し、会議を重ねています。 その活動は校内に留まらず、地域に根差したものも多くあります。地域のお祭りに参加し、ものづくりの楽しさを伝えたり、神輿担ぎ等の手伝いをしたりしています。役員たちは多くの生徒に自己肯定感を得てもらおうと、ボランティア活動への参加を呼びかけ、活躍の場を増やしています。地域に根差した活動も41東日本大震災でもボランティア活動を真心を持って人に接するという豊かな心を養うため、ボランティア活動、地域活動に取り組んでいます。平成29年に文部科学省後援のSYDボランティア奨励賞を受賞しました。海外各国に寄贈した車いすスリランカ韓国354167145台湾22ベトナム22南アフリカクロアチア22タイインドネシアモンゴル26マレーシアネパールフィリピンシンガポール14イランミャンマーペルーホンジュラス151254サモア20※令和2年2月現在生徒会活動おもちゃの病院車いすのメンテナンスボランティア活動で大切なことに気付く

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